日中韓のシンポジウムに参加してきました。

NEXCO講座の吉田です。

8/18~8/20に中国のハルビンで開催された日中韓のコンクリート材料に関するシンポジウムに学生(鎌田研究室の尾林くん(M1))を連れて参加してきました。

尾林くんは「Fundamental study on estimation method of damage area in concrete surface layer subjected to chemical attack using digital image correlation」という題目で、NEXCO共同研究の内容を英論文にまとめて発表してくれました。

高速道路構造物では、凍結防止剤などの作用によって、コンクリートが表層から劣化することが想定されます。

劣化したコンクリートは強度が低下し、圧縮試験時に変形(ひずみ)が大きくなる(弾性係数が下がる)ことが知られています。

このことに着目し、コンクリート試験体の圧縮試験時に局所的なひずみを「デジタル画像相関法」で捉え、「劣化深さ」を簡便に捉える方法を研究しています。床版の更新計画や劣化したコンクリートの補修範囲(深さ)の決定に、技術的な根拠を与えたい考えです。

尾林くんは初めての英語での発表でしたが、堂々と成果を報告してくれました。

吉田は「Keynote speech」の時間を頂戴し、日本国内の硫酸および硫酸塩劣化の事例について紹介しました。

一つの劣化機構に関する知見は、他の劣化機構を理解するのにも役立ちます。高速道路構造物以外の劣化現象にもアンテナを張り、NEXCO共同研究に活かしたいと考えています。