セメント・コンクリート誌にDEFに関する記事が掲載されました。

NEXCO講座の吉田です。

セメント協会の「セメント・コンクリート誌」に、エトリンガイトの遅延生成(DEF)に関する記事を執筆しましたので、ご紹介します。

セメント・コンクリート誌はデジタル書籍化されており、どなたでもご覧いただけます。

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2025年5月号 No.939 | DEFに関する記事へのリンク

DEFは、高温履歴(例えば65℃以上)を受けたコンクリートで膨張性のエトリンガイトが遅延生成し、コンクリートにひび割れを導く現象です。日本国内では、蒸気養生を行ったプレキャスト製品の劣化事例がよく知られています。

 

DEFを生じたモルタル試験体断面の電子顕微鏡像

一方で、海外においては、水和熱による温度上昇が懸念されるマスコンクリートでもDEFの事例が確認されています。

2017~2018年度に日本コンクリート工学会(JCI)に設置された「DEFに関する研究委員会」においては、潜在的には、高温履歴を受けたマスコンクリートは日本国内にも存在することが報告され、高速道路構造物も例外ではありません。

本記事では、DEFを見落とさないための、診断方法の要点を整理しました。

本当に日本国内のマスコンクリートでDEFが生じていなければよいのですが・・、まずは、現場に近い技術者による適切な構造物診断が重要と考えています。

参考にしていただけると嬉しく思います。